2016-10-31

【余談】 AFTER 'OURS: Odyssey




ネイサン・ヘインズがプロデュースしたニュージーランドの新人「アフターアワーズ」のデビュー盤『Odyssey』が間もなくリリースに。


共同プロデュースやミックスには近年のネイサン作品のプロダクション・パートナーで、リール・ピープルのメンバーとしても活躍したマイク・パットの名前も。


いかにもイマっぽいブギー・マナー、Jディラ的な未来感やキング・ブリットを思わせる生音とダンス・ビートの絶妙なバランス感覚など、様々なエレメントが溶け合ったジャジーでソウルフルな作品です。


ネイサン・ヘインズ、ファット・フレディーズ・ドロップ、タマ・ワイパラ、アーラドナー…


ニュージーランド引き続き熱いです。





2016-10-24

【余談】 BETTY HARRIS: The Lost Queen Of New Orleans Soul






60年代に活躍したフロリダ出身の女性歌手ベティ・ハリスのコンピが英ソウル・ジャズからリリースに。


https://soundsoftheuniverse.com/product/the-lost-soul-queen-of-new-orleans


ジュビリー、サンスーやSSSインターナショナルといったレーベルから60年代にシングルをリリース、いくつかのチャート・ヒットもありましたが、アルバム制作の機会には恵まれずに70年代初頭に引退。


しかしながら英アクション・レーベルからのシングル集がここ日本でも国内盤発売されるなどイギリスや日本のソウル・ファンのあいだではピンスポットで熱い支持を集めていた孤高のディープ・ソウル・シンガーです。


実はベティさん、2000年代に入ってからカムバックして再び精力的にステージに立つようになっています。いまも現役です。


アメリカでは2007年に新緑盤『Intuition』を、ファラオ・サンダースのテレサ音源諸作のCD発売元としておなじみのエヴィデンス・レーベルからリリース、デビューから40数年を経て念願のアルバム・デビューも果たしました。この作品も渋いですが熟しまくりナイス歌唱満載の良作です。


本作『The Lost Queen Of New Orleans Soul』はアラン・トゥーサンとタッグを組んだサンスー時代のシングル音源のコレクションです。


過去にイギリス編集のコンピ盤がいくつか出ていましたがいずれも既に入手困難なようですのでちょうどいい頃合いかもしれません。


デビュー直後のミーターズが鬼気迫る演奏を披露する「There's A Break In The Road」がとにかく強力です。








2016-10-22

Paul Marcano & LightDreams: 10001 Dreams




ニューエイジやバレアリックにも通じる浮遊感や哀愁を帯びた独特のサイケデリックなギター・サウンドがあのジョン・ピールをも魅了、ハード・ディガーたちのあいだで「スペースエイジ化したドノヴァンまたはボブ・トリンブル」などと例えられ長く狂信的な注目を集めてきたカナダのアシッド・フォーク・ミュージシャン、ポール・マルカーノのレア盤がスペインGUERSSEN傘下の新興レーベル「Got Kinda Lost」からリマスター&初CD化!
















ポール・マルカーノ&ライトドリームス/10001ドリームス

Paul Marcano & LightDreams: 10001 Dreams
Got Kinda Lost Records / ritmo calentito


10, 001 Dreams 13:47
Stream III 5:02
Everyone Grows And Grows 5:43
Visual Breakfast 10:49
Who Is The One 6:51
Follow The Stream 4:15
In Memory Of Being Here 23:00
Maj Moorhsum 5:48
Buildings Islands In Space (Reprise) 3:43



◆ マニアックなカセット・リリースで知られる米西海岸のカルト音響レーベル「Constellation Tatsu」を中心に現在も精力的に活動を続けているカナダのコンポーザー、ポール・マルカーノ。


◆ 「スペースエイジ化したドノヴァンまたはボブ・トリンブル」などとも言われる他に類を見ない独自バランスのエレクトロ/アコースティックなフォーキィ・サイケデリアでディガー筋を魅了、あのジョン・ピールもお気に入りだというアンダーグラウンド・ヒーローが1982年にカセットテープのみでリリースしていたレア作品『10001 Dreams』がリマスター再発!


◆ エモーショナルなギターのメロディや独特の浮遊感がポスト・エレクトロニカ、現行シンセやバレアリック系リスナーのあいだでも再評価されるなど、従来のサイケ/フォーク収集家の枠を越えその存在が広く知られつつあるポール・マルカーノと彼のバンド、ライトドリームス。その決定的な名盤と言われる『10001 Dreams』がついに初CD化!


◆ ライト・イン・ジ・アティック・レーベルでルイスの再発を手掛けたコレクターのJack D. Fleischerによる詳細な解説も必読(日本語対訳付)。










2016-10-21

BARIS MANCO & KURTALAN EKPRES: Estağfurullah... Ne Haddimize!




辺境リエディット人気曲「Aman Yavas! Aheste」収録。


トルコのロック界の第一人者、バルシュ・マンチョが80年代に残したレア作品が、世界音楽発掘の名門ファラウェイ・サウンズからリマスター再発。


オリエンタルなメロとディスコのリズム、アナログ・シンセやエレキ・ギターの怪しげなミクスチャーがおりなす奇跡の音世界をとことんまで堪能できる、ワールド筋にもレアグルーヴ・マニアにもオススメの絶品盤がついにCD化!


バルシュ・マンチョ&クルタラン・エクスプレス/エスターフルラ… ネ・ハディミゼ!

BARIS MANCO & KURTALAN EKPRES: Estağfurullah... Ne Haddimize! 
Pharaway Sounds (RTMCD-1226)

1. Halil İbrahim Sofrası
2. Geçti Dost Kervanı
3. Kazma
4. Balsultan
5. Aman Yavas! Aheste
6. Kol Düğmeleri
7. Eski Bir Fincan
8. Selahaddin Eyyubi’nin Yeğeni Aslan Yürekli Rişar’ın Kız Kardeşine Karşı

2016-10-19

DUNGEN: Haxan




大きな話題を呼んだ2015年秋の『アラス・サーク』から1年、現在進行形サイケデリック・バンド最高峰ドゥンエン待望の新作は、世界初の長編アニメ映画『アクメッド王子の冒険』まさかの仮想サントラ。


プリンス・トーマス楽曲の秀逸カバーがクラブ方面でも話題となり新境地を開拓、ジャンルを越え全世界の音好きたちの注目を集めつつあるカルト・ヒーローが、歌心あふれるメロと映像を掻き立てる美しいサウンドスケープ、バンドのトレードマークとも言うべきアシッドな覚醒感をミックスして全編インストで白昼夢のアラビアン・ナイトを完全再現致します。

















ドゥンエン/ハクサン

DUNGEN: Haxan
Smalltown Supersound / calentito (CLTCD-2059)


1. Peri Banu vid sjön
 2. Jakten genom skogen
 3. Wak-Wak’s portar
 4. Den Fattige Aladdin
 5. Trollkarlen och fågeldräkten
 6. Grottan
 7. Häxan
 8. Aladdins flykt över havet
 9. Kalifen
 10. Achmed flyger
 11. Aladdin och lampan, del 1
 12. Aladdin och lampan, del 2
 13. Achmed och Peri Banu
 14. Andarnas Krig


◆ 長い沈黙を破り昨年本格的にカムバックを果たした、スウェーデン人マルチ奏者のグスタヴ・エイステス率いる00年代サイケの最高峰バンド、ドゥンエン。


◆ ’04年の『Ta Det Lugnt』をもしのぐ傑作と謳われた『Allas Sak(アラス・サーク)』に続くこの新作『Häxan(ハクサン)』は、ドイツ人影絵作家のロッテ・ライニガーが1926年に発表した世界初の長編アニメ映画『The Adventures of Prince Achmed(アクメッド王子の冒険)』の仮想サウンドトラックとして制作されました。

◆ 「Häxan」は映画の登場人物のひとりで、スウェーデン語で「魔女」を意味します。


◆ 『Allas Sak』に引き続き、エイステスが「アナログ・サウンドのエンジニアリングにおいて卓越したスキルを有する魔術師のような存在」と称賛する盟友マティアス・グラヴォがプロデュースを担当。


◆ 歌心あふれるメロと映像を掻き立てるサウンドスケープ、バンドのトレードマークとも言うべきアシッドな覚醒感をミックスして、全編インストで、独特のムードを持った幻想的な影絵の世界をサイケデリックに再構築。 


◆ 『MOJO』や『Uncut』、『Pitchfork』など米英主要ロック媒体で『Allas Sak』がことごとく高評価を獲得(日本では『ミュージック・マガジン』誌で年間ベスト選出)、長期のブランクをものともせず見事な復活を遂げたバンドは今年、その勢いを維持しながら、ノルウェーのディスコ・プロデューサー、プリンス・トーマスのリミックス企画(『Principe Del Norte』)にジ・オーブやリカルド・ヴィラロボスらに交じりバンド勢として唯一参加、非凡なセンスでトーマス楽曲を調理して新たな境地を開拓することに成功しました。


◆ 新旧サイケ愛好家だけでなくクラブ・シーンも巻き込みながらジャンルも世代もまたいで全世界の音好きたちから注目を集めつつある稀代のカルト・ヒーロー、その更なる野心的チャレンジを刻み込んだマイルストーン作です。ご注目ください!












2016-10-18

【余談】 Booty Carrell presents V.A.: Altın Kaniş Klübü




Finders Keepers / B-Music一派のドイツ人DJ、Booty Carrellがコンパイルしたトルコ音源の4曲入りEPが、彼がレジデントをつとめるハンブルクのナイト・クラブ「Golden Pudel Club」傘下のレーベル部門「Pudel Produkte」からリリース。


「トルコのマリオとルイージ」ことデルディヨクラル・イキリシの音源もフックアップされております。ファラウェイ・サウンド/ゲルセンで復刻した『Çoban mamos』や『Disco Folk』には未収録の楽曲のようですね。これは楽しみです。


Booty Carrell presents

V/A      Altın Kaniş Klübü
Format: 12inch EP (Vinyl only / limited to 1001 copies)
Label: Pudel Produkte
Release date: November 4th
Catalog number: Pudel Produkte 28

A1 Gülden Karaböcek / Mehmet Emmi
A2 Derdiyoklar İkilisi / Liebe Gabi
B1 L'Orchestre Du Montplaisant / Ergün
B2 Ali Avaz / Şeker Oğlan



https://www.discogs.com/ja/Various-Altın-Kaniş-Klübü/release/9141591




2016-10-12

Gr○un土: ZOOPERITUAL




DJ Thomash(Multi Culti/Voodoohop)来日時に関西方面のツアーでもお世話になりましたGr○un土氏の新作『ZOOPERITUAL』が11月にリリースとなります。


Thomashファン直撃、これがまた大変にスバラシイ仕上がりなので是非ひとりでも多くの皆さまに聞いていただきたいです!


この新作に先駆けて夏には欧州ツアーも敢行しThomashやAunti Floとも共演、現地のオーディエンスのハートもガッチリ掴んだようです。


大阪奥河内発のナイスなSoundCampParty<Chill Mountain>の首謀者でMost Excellent UnlimitedやMulti Culti、Blacksheepなど国内外さまざまなレーベルへの楽曲提供/シングル・リリースでここ数年メキメキと頭角を現しつつある関西のDJ “Gr○un土”氏。その新作『ZOOPERITUAL』は、Multi Culti以降のトライバルでサイケデリックな新世代エレクトロニック・サウンドとも歩調を合わせつつ、抑揚をきかせた独自のスロウ・ムードで見たこともない音の桃源郷へとリスナーを誘いだしてくれる会心の一枚です。








2016-10-11

MR OIZO: All Wet




スクリレックス、ボーイジ・ノイズやピーチズらがゲスト参加したミスター・オワゾー最新アルバム『All Wet』がリリースとなっております。ビデオのフラット・エリックも相変わらずいい感じです。


音のほうは結構ポップです。エグさもスパイス程度に残しながらこれまで以上にリスニング・フレンドリー。


エド・バンガーからの過去作もろもろも、この機会にいま一度ご注目いただけますと幸いです。2011年のスタジオ・アルバム『Stade 2』、同郷のインディ・バンド、タヒチ・ボーイとのコラボで制作したオワゾー監督映画『Wrong』のサントラ盤、そして同じくオワゾー監督映画『Wrong Cops』のサントラ盤。


『Wrong Cops』はサントラであると同時にオワゾーの過去作のハイライトを網羅したベスト盤的な体裁にもなっております。






※ 過去作の輸入盤セール価格にてご提供させていただいております。未チェックの作品がございましたらこの機会に是非!

『Wrong』
https://www.amazon.co.jp/Wrong-Ost-Tahiti-Boy-Oizo/dp/B008RLY1J0/ref=aag_m_pw_dp?ie=UTF8&m=A19MFR6F8INVNL

『Wrong Cops』
https://www.amazon.co.jp/Wrong-Cops-Mr-Oizo/dp/B00GR8AEPA/ref=aag_m_pw_dp?ie=UTF8&m=A19MFR6F8INVNL

『Stade 2』
https://www.amazon.co.jp/Stade-2-Mr-Oizo/dp/B005TLWOWM/ref=aag_m_pw_dp?ie=UTF8&m=A19MFR6F8INVNL











2016-10-07

SPACE ART: On Ne Dira Rien




ジャン・ミッシェル・ジャール諸作への参加でおなじみのフランスのシンセサイザー奏者ドミニク・ペリエ率いるデュオ・ユニット「スペース・アート」のキャリアを総括したベストが同国の名門ビコーズ・ミュージックから登場。


フレンチ・エレクトロのパイオニアとしてダフトパンクやジャスティス以降の現行シーンから熱烈サポートを受けるのみならず、ダニエル・バルデリやプリンス・トーマスなどのコズミック/バレアリック文脈からもリスペクトされる偉人、その70年代後半から80年代初頭にかけてのハイライトを厳選した決定盤!


SPACE ART: On Ne Dira Rien
Because Music (RTMCD-1225)


1. L’obsession D’archibald
2. Eyes Shade
3. Onyx
4. Nous Savons Tout
5. Love Machine
6. Ode A Clavius
7. Speedway
8. Folkstone Hovercraft
9. Welcome To Love
10. Axius
11. Jaures
12. Paris Vision
13. Symphonix
14. Watch It
15. Psychosomatique


◆ スペース・アートは、ジャン・ミッシェル・ジャールの諸作品でも演奏するシンセ奏者のドミニク・ペリエとドラマーのロジャー・リッツィテッリによるデュオ・プロジェクトで、1970年代後半から80年代初頭にかけて、『Space Art』(1977年)、『Trip In The Center Head』(1977年)、『Play Back』(1980年)という3枚のアルバムをリリース。


◆ その3枚のアルバムのハイライトとなる楽曲を厳選したベスト企画。


◆ ジャスティスのメンバー、ギャスパールはスペース・アートのロボ声ポップ「Love Machine」(M⑤)を「エールの『Sexy Boy』を20年先取りした名曲」と賞賛。


◆ デビュー曲の「Onyx」(M③)はフランスだけでなくヨーロッパ各国でチャート入りし全世界で100万枚を売り上げるヒット・シングル。


◆ 今回のベスト盤リリースを祝してダニエル・バルデリ、プリンス・トーマス、サイケマジックがリミックスを制作、その12”シングルも同時発売予定。


◆ プログレッシヴ・ロック、ニューエイジ/アヴァンギャルド、フレンチ・エレクトロからコズミック・ディスコに至るまで、過去や現在の様々なジャンルとつながりを持つフランスの至宝のキャリアを総括した決定盤!









2016-10-05

【VIDEO】 Cerrone - Move Me (feat. Brendan Reilly) (Official Video)




昨年ビコーズ・ミュージックを通じて過去カタログを一挙再発したフレンチ・ディスコの始祖セローンですが、何と新作アルバムが11月に出るようで。


その中の1曲で、ディスクロージャーのアルバムにもゲスト参加していたブレンダン・ライリーのボーカルをフィーチャーした「Move Me」のビデオが公開となっております。


この王道のギター・カッティングとシンセ使い!アルバム全体はどんな感じになっているのでしょうか。楽しみです。










2016-10-04

【余談】 THE BLACKBYRDS: Gotta Fly




フュージョンの神様ドナルド・バードのお弟子さんたちによるバンド「ブラックバーズ」が30年ぶりに新作を録音。もとはバード師匠が鬼籍に入られるほんの少し前、2012年にリリースされていたものなのですが、当時は流通もあまりよろしくなく、専門店でサクっと出回ったあとはしばらくのあいだ入手困難な状態が続いておりました。


が、ここへきてようやく本格流通と相成った模様です。これは朗報!


このアルバム、バード師匠は参加されていないのですが、キース・キルゴーをはじめブラックバーズのオリジナル・メンバーを中心とした編成で制作されており、管もドラムも全て生でとてもゴージャス。メンバーの皆さんもそこそこいいお年なのではないかと思うのですが、演奏の熱量がハンパないです。


とりあえずは70年代半ばのドナルド・バード諸作を思わせるタイトル曲の「Gotta Fly」が泣けます…。そしてそのほかの曲もポップでファンキーでとても聴き応えあります。ファンク、フュージョン、ブギーやゴスペルなど、ブラック・ミュージックの縮図のようなアルバムです。


是非チェックいただけたらと。


















 

2016-10-01

【余談】 AARADHNA: Brown Girl




前作『Treble & Reverb』がニュージーランド版グラミーの「アルバム・オブ・ザ・イヤー」を獲得して注目を集めた歌姫アーラドナー(AARADHNA)が満を持してUSデビュー。


アメリカでトゥルース&ソウル・レコードのジェフ・ダイナマイトをプロデューサーに立ててレコーディング。ダップトーン的なヴィンテージ感を求めるファンにはドンズバな一枚かと思います。


典型的なレトロ・ソウルだけでなくリズム&ブルースやカントリー、レゲエ、60年代ポップス、DIYインディ、ハワイやオセアニアのアイランド・マナーなど、様々な要素をミックスして、それをアーラドナーの歌とうまくなじませながら、間口の広いポップ作品へと仕立て上げています。


エモーショナルでソウルフルな「うた」の詰まった良作!