2012-11-26

INGE BRANDENBURG: Sing! Inge, Sing!





ダスコ・ゴイコビッチほか参加、
「ドイツのサラ・ヴォーン」と謳われた
ヨーロピアン・ジャズ・ボーカルの至宝
インゲ・ブランデンルブルクによる未発表集。

















インゲ・ブランデンブルク/シング!インゲ・シング!
◆税込定価:3,150円(税抜3,000円) 
◆商品番号:RTMCD-1034
◆発売日:12月20日 
◆解説付


tracklist:

1.The Man I Love
2.Secret Love 
3.Easy Living 
4.What A Difference A Day Made 
5.Love For Sale 
6.Love Me Or Leave Me 
7.Temptation 
8.I've Got You Under My Skin
9.Lover Man 
10.The Lonesome Road
11.Moonglow 
12.Cheek To Cheek 
13.All Of Me 
14.It's All Right With Me 
15.Wenn Du In Meinen Träumen (Over The Rainbow) 
16.Body And Soul
17.I Can't Give You Anything But Love
18.Skylark
19.The Face Of Love 
20.Basin Street Blues 
21.Morgen Ist Es Vielleicht Schon Zu Spät
22.Non, Je Ne Regrette Rien 


コレクター垂涎のメガレア盤『It’s All Right With Me』で知られるドイツ人女性ボーカリスト、インゲ・ブランデンブルクによる驚きの未発表集が登場。「Love For Sale」や「I’ve Got You Under My Skin」をはじめとしたおなじみのスタンダード曲から、DECCA盤7”(こちらもレア)のみで聞くことができた「All Of Me」や「Lover Man」などなど、『It’s All Right With Me』未収のレパートリーを多数含む、全22曲のコレクション。ちょっとかすれたような艶やかな、しかしながら力強くしなやかな彼女の歌声と、それを支えるタイトな演奏(一部楽曲ではダスコ・ゴイコビッチも参加)が一体となって醸し出される独特の世界観は、『It’s All Right With Me』の再発で彼女のことを知ったリスナーのみならず、広くジャズ・ボーカル・ファン全般に向けて訴求すること間違いなし。「ドイツのサラ・ヴォーン」と謳われた、ヨーロピアン・ジャズが誇る特級の至宝による、瞠目の発掘仕事。



▼ 一部の熱心なジャズ・ボーカル・マニアたちのあいだでレア盤として垂涎の的となっていた『It’s All Right With Me』(1965年・CBSソニー/オークションで1000ドル以上になることもしばしば)が、多くの希少盤再発で知られる<SONORAMA>レーベルから2000年代の半ばに復刻され、マニアのみならず、広くジャズ~レアグルーヴ愛好家たちのあいだで認知されるようになったドイツ人ボーカリストのインゲ・ブランデンブルク。

▼ ドイツのジャズ界では当時「アメリカにサラ・ヴォーンがいるように、ここにはインゲ・ブランデンブルクがいる」とも言われ、インターナショナルなジャズ・マーケットでの成功が期待されながら、レコード会社の事情により、ジャズ・ボーカリストとしてはその後長く不遇な時代を経験し、結局ジャズを吹き込んだアルバムとしては件の『It’s All Right With Me』(ギュンター・ハンペルの初期レコーディングとしても有名)一枚を残したのみで、失意のうちに業界を去っていったインゲ。1999年、彼女の没時には、わずか7名の近親者がセレモニーに参列したのみだったという。

▼ そんな悲運の歌姫はしかし、まだまだ多くの歌声を、ドイツ各地に残していた。

▼ 本作は、1959年の、記念すべき彼女のキャリア初レコーディングを含む、主に1950年代末から60年代にかけての未発表音源をピックアップしたコレクション。インゲ・ブランデンブルクは当時、ベルリン、フランクフルトやケルン、ミュンヘン、シュットガルトなど、ドイツ各地のローカルなテレビ・ラジオ局で、HRジャズアンサンブル、ウェルナー・ミューラーなどのオーケストラ、或いはダスコ・ゴイコビッチやテッド・ヒースなどのコンボと共に、多くの録音を行っていたのだった。

▼ 『It’s All Right With Me』のタイトル曲(アルバムとは別録音)や、DECCAの7”EP『Herzlichst Inge』で聞くことのできた⑬「All Of Me」や⑨「Lover Man」などに加え、コール・ポーターの⑤「Love For Sale」や⑧「I’ve Got You Under My Skin」、ダスコ・ゴイコビッチのグループを従えた⑥「Love Me Or Leave Me」などなど、力強いビッグバンド、ストリングスを加えた豪華なオーケストラから小粋なカルテット、クインテットまで、様々なスタイルをバックに、熟練ジャズマンたちのスリリングな演奏の上で、力強くしなやかに歌いあげるインゲ・ブランデンブルク。

▼ ドイツ語で歌われる⑮「Over The Rainbow」やエディット・ピアフの歌唱で知られるシャンソン曲「Non, Je Ne Regrette Rien」(「水に流して」)のカバーなど、変化球も、絶妙。

▼ 『It’s All Right With Me』だけではなかった、まだ知られざる彼女の最盛期を記録したこの貴重なリリースを手掛けたのは、独ポリグラムの名プロデューサーで、自身もコンポーザーとして多くのヒットを持つ故ベルト・ケンプフェルトの楽曲を管理する音楽出版社<Bert Kaempfert Music Publishing>傘下のレコード・レーベル<Silver Spot Records>。

▼ SONORAMAの再発で彼女のことを知ったファンはもとより、広くジャズ・ボーカルやヨーロピアン・ジャズ好き全般、或いはクラブジャズ・ファン、レアグルーヴ・マニアまで、ひとりでも多くの音楽ファンに聞いてもらいたい珠玉の音源集!