2013-02-01

DEXTER STORY: Seasons




ビルド・アン・アークへの参加や、カルロス・ニーニョとのジョイントであるライフ・フォース・トリオなどでも知られるプロデューサー<デクスター・ストーリー>による待望の初作品が完成!


ラムゼイ・ルイス『太陽の女神』を彷彿させるブリージンなダンサブル・サウンドを軸とした爽快なフュージョン・ソウルを満載したアルバムは、ミゲル・アットウッド・ファーガソンやドゥワイト・トリブル、ギャビー・フェルナンデスら、ビルド・アン・アーク文脈の西海岸アーティストも多数ゲスト参加、ヒップホップ、ビート・ミュージックからジャズ、ファンクまでを軽やかに横断する彼の地の自由闊達な音楽マインドをまた新たなかたちで継承した珠玉の一枚。
















デクスター・ストーリー/シーズンズ

DEXTER STORY: Seasons
KINDRED SPIRITS / Rushhour / ritmo calentito


01. UNDERWAY (LOVE IS)
02. SUIJIN (INTERLUDE)
03. INTO THE HOUR
04. BLOOD DRIP
05. GOD SON
06. AS IN
07. GYRE SONG
08. PADDLE BOAT (INTERLUDE)
09. WATER BEARER
10. UNDERNEATH IT ALL
11. LOVE FORCE TRIO PT.1
12. SEASONS (MAKE THE MOST)
13. SPRING
14. UNDERWAY (REPRISE) FT. JIMETTA ROSE





▼ スピリチュアル・ジャズの魂を現代に蘇らせたエポックメイキングな一大プロジェクト、ビルド・アン・アークにも参加、その発起人でもあるカルロス・ニーニョと共に、ライフ・フォース・トリオとしても活動したロサンゼルス在住のプロデューサー、デクスター・ストーリー。


▼ 『シーズンズ』は、ビルド・アン・アーク、フライング・ロータス、ダブラブ、ロウ・エンド・セオリーなど、様々なアーティストやイベント、トピックが行き交う豊かなアメリカ西海岸の音楽的土壌の上で確固たる足跡を残してきたアーティストによる、満を持しての、自身名義での初めてのアルバム作品となります。


▼ 全曲のプロデュースは、デクスター・ストーリー本人と共に、盟友カルロス・ニーニョが担当。


▼ まずは何と言っても、オープニングのクロスオーバー・トラック「Underway (Love Is)」(M①)を聞いてみて下さい。スティールパンやカリンバの心地よい響き、ラムゼイ・ルイス『太陽の女神(Sun Goddess)』或いはジョージ・ベンソン『ブリージン』あたりを思わせる軽やかなコーラス、ボビー・コールドウェルにも通じる絶妙なメロウネスに昇天必至!ビルド・アン・アークやライフ・フォース・トリオなど、これまで彼が参加・主宰してきた他のどのプロジェクトとも異なるソフトタッチでオーガニックな出音は、ちょっとした衝撃です。


▼ 深くエモーショナルに紡ぎ上げられる「Suijin」(M②)を経て、スピリチュアルなコーラス・ワークが炸裂したアップリフティングな「Into The Hour」(M③)、アモンコンタクトを彷彿させるセンスで独自のアブストラクトを描き上げた「Blood Drip」(M④)から、曲名のとおり春を告げるようなジェントルな鍵盤の鳴りに癒される「Spring」(M⑬)に至るまで、カルロス・ニーニョらしい振れ幅と多様性を残しつつも、インスト曲も含め、アルバムは、一貫してソング・オリエンテッドで、柔らかく優しいサウンドスケープが満開。


▼ ミゲル・アットウッド・ファーガソン、ドゥワイト・トリブル、ギャビー・フェルナンデス、マーク・ド・クライヴ・ロウなど、サイドを固める客演陣も、豪華。


▼ ビル・ウィザーズ、スティーリー・ダン、ドノヴァンやアース・ウィンド&ファイヤーあたりにも通じる抜けのよさ、ブルーアイド感覚、そこにビルド・アン・アーク時代から脈々と受け継がれてきたひとしずくのスピリチュアル・フィーリングとウェストコーストの爽やかな風を注ぎ込んで新しい時代のクロスオーバー・サウンドへと纏め上げたナイス・アルバム。


▼ ジャズやソウル・ミュージック、AORな感覚をクラブ・ミュージックのフィルターを通してアウトプットする、たとえばベニー・シングスのようなアーティストが好きなら、是非、トライいただきたいです。もちろんビルド・アン・アークやカルロス・ニーニョのファンにもレコメンド。ダブラブの雑多な感覚が好きな音楽マニアの方も、是非!